2008年11月14日

【必読】田中宇の国際ニュース解説、金融関連記事4本

 田中宇の国際ニュース解説が10月から4本の金融、通貨、米英主導国際秩序に関連する記事を発表した。

1)金融危機対策の主導権奪取を狙う英国 20081014
2)「ブレトンウッズ2」の新世界秩序 20081017
3)「ブレトンウッズ2」の新世界秩序(2) 20081031
4)世界通貨で復権狙うイギリス 22081113

 いずれも興味深い記事だが、中でも国際秩序の基本的見方、つまりこの200年間世界を実質支配して来たのは英国であり、黒幕的に動くことで利益を吸収して来た、という指摘が面白い。ラルーシュがブリテン、陰謀論者がイルミナティの本拠シティーという見方に彼が近づいて来た、と感じる。そして米国の様々な失敗を意図的なもの、米英中心主義から多極主義へ移行することを目論む、「隠れ多極主義』(田中宇氏の持論)と繰り返し述べて来た。

 英国はウインブルドン方式が得意だ。自ら汗を流す選手ではなく、協議の枠組みや場所を設定し、言わば興行主、胴元として利得するのだ。田中宇氏は第二次世界大戦への参戦が覇権の英国から米国への移譲条件だった、と解説し、さらに覇権移譲後も黒幕として米英(実は英米)中心主義の形で利益を維持して来たと言う。

 4本の表題で大凡の論旨が推測出来ると思うが、此所で注目すべきは英国が米英中心体制を捨て、多極体制を認めた上で主導権を発揮する方針に転じたことだ。「どうやらブラウンは、ブレトンウッズ2会議(11月15日のG20会議、もしくはその後繰り返されるであろう同種の会議)で、IMFがドルに代わる新しい国際決済通貨を発行する『世界政府』的な『新世界秩序』を提案するつもりらしい」、「英国の新戦略は、多極化を横目で見ながら展開されている。英国は、G20で発言力を持っているBRICと協調する姿勢を強め、特にこれまで敵対してきたロシアとの対立緩和を模索し始めている」(記事4)。

 今度のG20サミットが金融危機対策なら、何故ブレトン・ウッズ2と呼ぶのか。それは基軸通貨ドルからのシフト、覇権体制の変更を論じるものになるからだ。

 4本の記事はひとまとめで通読して欲しい。以下は記事中で私の興味を惹いた項目だ。参考まで。

(各記事の注目項目)
1)▼英主導の金融蘇生はあり得る?▼深化する経済危機
2)▼ブレトンウッズ2の前提に見えるドル破綻▼多極化に協力して黒幕維持▼英仏の主導権争い▼基軸通貨の多極化・ブロック化▼金本位制に戻る?
3)▼G8ではなくG20になった意味▼IMFスキャンダルはフランス潰し▼国連でも途上国の反乱▼ドル離脱を模索する中露▼米軍の裏金で株価操作?
4)▼英国200年の世界操作▼BRICに世界通貨を売り込む▼スティグリッツは「国連のロレンス」?▼世界大恐慌の中で覇権の暗闘

ps)EU議長でもある仏大統領サルコジの動きを読み落とさないで欲しい。原子力発電設備のインド売り込みなど極めて積極的だ。またインド洋からアラビア海の所謂シーレーンへの軍艦派遣もある。 
posted by マロニエ at 08:56| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「米ドル、もはや唯一の基軸通貨ではない」 仏大統領(日経11/14)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20081114AT2M1401614112008.html
Posted by とちのき at 2008年11月14日 17:35
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